バイオ塾情報創庫【自然と環境と技術】

バイオ塾の情報創庫への投稿情報を公開しております。

大気中の二酸化炭素と海洋酸性化-現代と過去の比較より-

海を守る、地球を守る

大気海洋研究所 川幡穂高

二酸化炭素が関連するもう一つの地球環境問題

 大気中の二酸化炭素濃度(pCO2)は産業革命以前の280μatmから380μatmまで増加している。これにより地球温暖化問題に至るという道筋はプロセスが複雑なため議論が多い。現在、人為起源のCO2の約30%が海洋に吸収されている。CO2は酸性気体なので、海洋の表層水の平均pHは産業革命以前の8.17から現在8.06と下がってきている。海洋酸性化問題は「海水pHの低下」に起因し、着実に溶解反応は進行しているので、状況は将来確実に悪化すると予想され、もう一つの地球環境問題として近年注目をあびている。

http://www.oa.u-tokyo.ac.jp/rashimban/mamoru/001/post-40.php